JA新いわて久慈営農経済センター管内で、「寒じめほうれんそう」の出荷が始まった。同地域の寒じめほうれんそうは糖度8以上を出荷基準としており、JA担当者が管内の圃場(ほじょう)での糖度調査の結果、基準を満たしたため「寒じめ宣言」を出し、11月18日から本年度の出荷を始めた。
同センターは、寒じめほうれんそうに含まれ、目の健康維持に効果があるとされる「ルテイン」に着目し、2019年から機能性表示食品としての販売を開始。味や見た目の良さに加え、健康維持や有効成分といった付加価値を高めた販売を進め、引き合いも強い。
普代村で寒じめほうれんそうを生産する中村駿人さん(31)は「11月に入り気温が低い日が続き甘味が増している。寒さを生かした栽培で冬場にだけ味わるので多くの人に食べてほしい」と話す。
同センター米穀園芸課の馬場利剛課長は「本年度は1万ケース(1ケース5キロ)の出荷を予定している。期間を通した安定出荷で多くの消費者に届けていきたい」と話す。 本年度の出荷は来年2月末まで。地元市場を中心に三陸自動車道を活用した販売を拡大していく。