久慈市の農事組合法人宇部川ファームで、9月末から始まったもみ米サイレージの製造が順調に進んでいる。今年度は38ヘクタールで飼料用米「たわわっこ」を作付けし、約230トンのもみ米サイレージを製造。全量、JA新いわてくじ短角牛肥育部会に供給され、同市で生産される短角牛の飼料となる。
もみ米サイレージは、稲を刈った後の生もみを粉砕機に入れてすりつぶした後、乳酸菌を添加してパックし、2か月ほど発酵さる。
同部会が生産する「山形村短角牛」は、肥育牛はもちろんのこと、繁殖牛から一貫して国産飼料100%で飼育している。同組合のもみ米サイレージを8年前から導入している。
中屋敷稔部会長は「もみ米サイレージを飼料として使うことで増体も見られ、肉質の評価も高い。地元で生産される飼料なので、今後も利用を増やしていきたい。
同組合の鹿糠沢津嘉代表は「もみ米サイレージは、稲WCS(発酵粗飼料)に比べ機械設備の負担が少なく、飼料用米と違ってもみの乾燥やもみすりの作業を省ける利点がある」と話す。 もみ米サイレージの製造は10月末まで。