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東部エリア 2024年10月13日 (日)

学生らが葛巻町の魅力に触れる
半世紀に渡る女性グループの活動を未来に

関東・東北の大学生5人が10月13日、葛巻町の「くずまきジェラート クローバー畑」を訪れた。同店を運営する女性6人が、1976年の「よつば会」の設立や、ジェラート工房の開業から現在までの歴史を語った。学生らは、約50年続く酪農家の女性グループの活動を学び、酪農郷である葛巻町の魅力に触れた。

「よつば会」は、葛巻町の酪農家の女性達による自主グループで、1976年に結成。自分たちの思いを分かりあえる仲間がほしいという気持ちに共感した仲間が集まった。どこからも支援援助を受けない自主グループで、会費は集めて研修などを行ってきた。数年後には宿泊での研修や、海外への視察研修にも行けるようになった。

また、メンバーの有志9人で「くずまき乳製品加工研究会」を立ち上げ、13年8月に同工房「クローバー畑」をオープン。自ら搾った生乳を使ったジェラートの製造・販売を始めた。

地道に続けてきた活動により農村女性の地位向上に繋げ、女性のパワーと感性が村づくりにも生かされている。

参加した法政大学3年の米山美咲さんは「女性だけで長年続けてきた活動の歴史を聞けて感銘を受けた。同じ女性という視点でも勇気をもらった」と話す。

代表の中村和子さん(74)は「グループの活動は小さなことの積み重ねで、簡単ではなかったが続けてきて良かった。若い人達とこのように交流するのは初めてだが、今まで続けてこれたからこそ出会えたと感じた」と話す。

 学生らは、葛巻町の若者関係人口創出事業の取り組みの一環で、同町と町民と交流しながら将来にわたる町の関係人口となっていくことを目的に、今年度は5人が5月から活動。  同町の女性達が築き上げてきた歴史が、若い世代に繋がれていくことが期待される。

「よつば会」見学の様子
「よつば会」見学の様子
「よつば会」見学の様子
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