東北で唯一の闘牛大会、平庭闘牛大会つつじ場所が6月9日、岩手県久慈市の平庭闘牛場で開かれた。2~10歳の牛たちが迫力満点の勝負を繰り広げた。
県内外からファンら約1200人が訪れ、最大で1トンを超える巨体が砂を巻き上げながら角をぶつけ合う様子に大きな歓声を上げていた。
盛岡市から訪れた髙橋大器さん(24)と大矢弥夕さん(23)は「SNSで大会を知って始めて来たが、迫力があり見応えがあった。次回もまた来たい」と話す。
同市で山形村短角牛を生産し、大会では勢子を務める柿木敏由貴さん(51)は「来場者が多く取り組みにも力が入る。闘牛をきっかけに地域の牛の文化に触れ、山形村短角牛を知ってもらえればうれしい」と話す。
同大会は、江戸時代に久慈市近郊で製造した塩を牛の背に乗せ、内陸まで運ぶ「塩の道」を通る際、先頭を歩く牛を決めるために角を突き合せたのが始まりとされ、1983年から同市で観光行事として始まった。
次回は9月8日に「しらかば場所」が開かれる。