八幡平市でネギを生産する合同会社みのり風土で、4月23日から九条ネギの定植作業が始まった。本年度は昨年を上回る7.5ヘクタールに作付けし、6月中旬からの出荷が始まり、11月中旬までに250トンの出荷を予定している。近年、全国的な夏場の高温の影響があり、夏秋期の産地として期待が高まっている。
九条ネギは全国的な温暖化などの影響で、西日本での夏場の生産が難しくなっていることから栽培を始め、原種に近い「あんじょう」という品種を作付けしている。柔らかくておいしい半面、比較的栽培が難しいという特徴がある。
2023年は、全国的な猛暑の影響で厳しい状況の中、同社は11月まで安定して出荷できたことで、夏秋産地としての期待が高まっている。また、JGAP(農業生産工程管理)の認証取得による新たな取引も始まっている。
同社社長の村上博信さん(49)は「昨年は猛暑の影響で、全国的に夏秋の出荷がなく引き合いが多かった。品質の評価は高いので、期間を通した安定出荷により夏秋期の産地としての存在感を高めていきたい」と話す。