JA新いわての久慈地域で、「寒じめほうれんそう」の出荷が始まった。同地域の寒じめほうれんそうは糖度8以上を出荷基準としており、JA担当者が管内の圃場での糖度調査の結果、基準を満たしたため「寒じめ宣言」を出した。11月23日から今年度の出荷を始めた。
同センターは、寒じめほうれんそうに含まれ、目の健康維持に効果があるとされる「ルテイン」に着目し、2019年から機能性表示食品としての販売を始めた。味や見た目の良さに加え、健康維持や有効成分といった付加価値を高めた販売を進め、引き合いも強い。
普代村で寒じめほうれんそうを生産する中村駿人さん(30)は「気温の低い日が続き甘味も増している。寒さを生かした栽培で冬場にだけ味わえるので多くの人に味わってほしい」と話す。
久慈営農経済センター米穀園芸課の馬場利剛課長は「本年度は1万ケース(1ケース5キロ)の出荷を予定している。期間を通した安定出荷で多くの人に届けていきたい」と話す。
本年度の出荷は翌年2月末まで。地元市場を中心に三陸自動車道を活用した販売を拡大していく。