岩手県一戸町で、アスパラガスの出荷が11月16日から始まった。11月に入ると国産アスパラガスが出回らなくなることから、本州一早いアスパラガスの産地として需要が高い。本年度は12人が14ヘクタールに作付けし、2万1000箱(1箱100グラム×40袋)の出荷を目指す。出荷は12月中旬にピークを迎え、翌年2月ごろまで続く。
同町の奥中山地域では、国産が出回らない冬場に出荷するため、2003年から促成アスパラガスの栽培を始めた。株を一定の寒さに当てることで休眠状態にし、その株を掘り起こしハウスに伏せ込み栽培する。冷涼な気候を生かし、早く休眠状態になり、11月下旬からの出荷が可能になっている。
二戸地域野菜生産部会奥中山支部アスパラガス専門部の小笠原治さんは「昨年より1週間早く出荷が始まった。促成アスパラガスは、根に蓄えた糖度で成長するので甘味が強い。これから出荷量も増えてくるので多くの人に味わってほしい」と話す。
JA新いわて二戸営農経済センター一戸地区担当課の上村冬真さんは「奥中山地域の促成アスパラガスは国産が出回らない時期の出荷で市場からの引き合いも強い。今年もしっかり出荷していきたい」と意気込む。