岩手県一戸町で、冬アスパラガスの出荷に向けて作業が本格化している。12戸の生産者が圃場で育てたアスパラガスの株を掘り起こし、ハウスに伏せ込む準備が進んでいる。11月下旬には「冬アスパラガス」として出荷が始まり、クリスマスは年末年始の需要期にピークを迎える。本州一早い国産アスパラガスの産地としての期待も高い。
冬アスパラガスは、一定の期間寒さに当てることで休眠が打破され、掘り起こした株をハウスに伏せ込む促成栽培で、冬場の出荷が可能になる。11月6日に行われた糖度調査では例年並みの結果となった。11月7日には、掘り上げ・伏せ込み講習会を開き、生産者は品種ごとの掘り上げ時期や伏せ込みのポイントなどを確認した。
JA新いわて二戸地域野菜生産部会奥中山支部促成アスパラガス専門部の坂本誠専門部長は「国産が出回らない時期の出荷で、アスパラガス産地としての期待も高まっている。株も良く仕上がっているので、基本をしっかり学び良品出荷をしていこう」と呼びかけた。
JA担当者は「本州一早いアスパラガス産地として市場からの期待は高い。11月下旬からの出荷に向けて、しっかり指導していきたい」と話す。
本年度は12ヘクタールに作付けし、4000万円の販売を目指す。