畑ワサビの生産量日本一の岩泉町で、原料用の畑ワサビの出荷が始まった。畑ワサビは、練りワサビなどの加工用としてワサビメーカーに出荷している。10月末までの出荷で、本年度は1億円の販売を目指す。2023年からは産地が見える商品も販売され注目を集めている。
同町で生産される畑ワサビは、茎、イモ、白根が練りワサビなどの原料として出荷している。その中で、より品質の高い「特選茎」を使い、大手コンビニチェーンのおにぎりや、同町の岩泉ホールディングスが販売する畑ワサビのオイル漬け「畑わさベーゼ」が2023年に販売され、消費者から高い評価を得ている。
「畑わさベーゼ」は、日本農業新聞が主催する第20回一村逸品大賞で最高位の大賞を受賞した。生産量日本一の岩泉町産の畑ワサビの使用が記載され、産地が見える商品の高い評価に生産者の意識も高まっている。
同町の林勝美さん(72)は「私たちが生産する畑ワサビを使った商品が評価され生産者として誇りに思う。今年も良い畑ワサビを出荷していきたい」と話す。
同町では、畑ワサビを目指す6人の地域おこし協力隊が活躍し、昨年度に2人が新たに就農。25年度には5人が就農を予定している。