宮古エリアを中心に沿岸地域で栽培が盛んな春ブロッコリーが出荷最盛期を迎えている。多い日には発泡スチロールに氷を詰めて2000ケース(1ケース8キロ)を越える春ブロッコリーが出荷される。出荷は7月中旬まで続き1億円の販売を目指している。
今年度は、山田町から洋野町までの沿岸部7市町村で26人が作付けし、近年では久慈エリアでの生産者も増え、今年は5人が作付けしている。
沿岸北部に位置する洋野町で春ブロッコリーを栽培する宇名澤順一さん(45)は「2年前に10アールから作付けを始めたが、この地域にもあっている品目だ。今年は60アールに拡大した。7月上旬まで収穫作業が続くので、予定の600ケース(1ケース8キロ)をしっかり出荷していきたい」と話す。
発泡スチロールのケースに詰めて出荷された春ブロッコリーは田野畑村の田野畑野菜集出荷場に集められ、氷を入れて出荷される。氷詰めの出荷のため鮮度を保ち高い品質を維持して店頭に届けられる。
JA宮古営農経済センターの石井健吾さんは「夏秋野菜の前に収穫が終わる春ブロッコリーは沿岸地域の園芸品目として認知されてきた。三陸道を活用した出荷体系に向け、沿岸地域の産地化をすすめていきたい」と話す。