雫石町で岩手県を代表する花「リンドウ」の生産が拡大している。JA新いわて南部地域花卉生産部会の部会員らとJAが新規栽培者を支援し、本年度は新たに4人が栽培を始め、全体で約5ヘクタールに作付け。過去最高の販売額となった前年度の8195万円を上回る1億円の販売を目指し、今年度の出荷が始まった。
同部会では、2016年頃から新規栽培者のマルチ張りなど圃場作りを請け負う他、部会員間で忙しい時期を助け合うなど、新たに始めやすい環境を作り、法人を含めリンドウの生産者が増えている。23年度は4人が新たに作付けし、24年は2人が作付けを予定している。
JAでは、市況を送る際に病害虫被害の発生状況や市場の要望などを書き添え、こまめな情報を繋ぎ生産意識の高揚にも務めることで、所得向上にもつなげている。
JAの水本さんは「近年栽培を始めた生産者の圃場で、新規栽培者向けの見学会を毎年開いている。圃場をみて栽培を始めた人の話しを聞くのが一番分かりやすい」と話す。
6月14日には、リンドウ全生産者の圃場巡回を行い約50人が参加。今年度の出荷を前に、生育状況を確認する他、新規生産者は圃場の作り方や栽培方法などを学んだ。
参加した荒屋敷さんは「今年から10アールに作付けし定植が終わったばかりで、今後の支柱立てや防草シートの貼り方などを見ことができ勉強になった」と話す。
今年度の出荷は、8月の盆と9月の彼岸をピークに10月いっぱい出荷が続く。