JA新いわて宮古地域で、3月下旬からブロッコリーの定植作業が始まった。宮古地域の2022年度の販売額は8910万円で過去最高となった。主力品目として定着するブロッコリーは久慈地域を含めた沿岸地域で作付けが拡大し、春取りブロッコリーは5月下旬から出荷が始まる。今年度、宮古営農経済センターでは1億円の販売を目指している。
同地域は、02年から夏秋野菜が本格化する前の品目としてブロッコリーの栽培を始め、現在は県内の約6割を出荷する産地に成長し、夏秋野菜の前後となる5月下旬からの春作と、10月からの秋作で作付けされている。
宮古市で夏場にキュウリとピーマン、ミニトマトなどを作付けする久保田智治さん(28)は「ブロッコリーは春と秋で2.4ヘクタール作付けしている。5月下旬からの出荷にむけて管理を徹底し良質なブロッコリーを出荷していきたい」と意気込む。
同センターの石井健吾さんは「JAでは、久慈地域を含めた沿岸部でのブロッコリーの産地化を進めている。市場からの期待も高いので、栽培管理の徹底による良品出荷で、農家所得向上に努めていきたい」と話す。
同地域のブロッコリーは、沿岸部で漁業も盛んなことから氷の調達が容易で、発泡スチロールに氷を入れて出荷するため、高い品質を維持して店頭へ届けることができる。