気仙小枝柿とは
気仙の宝
風光明媚なリアス式海岸が広がる岩手県・気仙地域。
東北地方でも比較的温暖なこの地域では、
昔から「小枝柿」という珍しい柿が栽培され、
干し柿として愛されてきました。
小枝柿の特徴は何と言っても「種がない」こと。
なんでも、そのむかし気仙地域を訪れた弘法大師に
土地の人が柿を恵んでくれ、
そのことに感謝した大師がこの地の柿を
種なしにしてくれたという逸話があります。
実際に今でも気仙地域の柿は種なしですが、
その苗木を気仙以外の地域で栽培しても
種のある柿になってしまうそうです。
気仙小枝柿は、
乾燥、柿もみ、整形などの細やかな手作業を繰り返し、
甘くて美しい干し柿となります。
気仙小枝柿は、気仙の宝、誰かにお勧めしたくなる、
自慢の一品です。
小枝柿ができるまで
小枝柿は年間を通して、栽培管理が行われています。
1~3月には剪定、4~10月にかけて摘果・防除・施肥などが行われます。また、夏に乾燥が続くと、果実が大きくならないなど影響がでるため、かん水も行われます。
11月初めころから、ほどよく色づいた柿を収穫します。
この時果実にキズをつけてしまうと、そこから傷んでしまうため、一つ一つ手作業で大切に収穫します。
小枝柿を収穫後、追熟を行います。この作業を行うと果実の赤みが増し、糖度も高くなりおいしい干し柿となります。
追熟後、皮むき・燻蒸・一次乾燥を行います。全ての作業で約一か月程の時間がかかります。
一次乾燥終了後、お椀型に形を整える整形を行い、二次乾燥である粉だし作業にかかります。
粉だし作業は、整形した柿をセイロに並べて寒風にさらし、表面の糖分を結晶化させて、柿を白化粧させます。また、柿のへたを取り食べやすくしております。
気仙小枝柿生産部会部会長の言葉
生産の工夫
私たちが栽培している気仙小枝柿は、昭和50年頃から干し柿に適している品種を選抜し栽培してきています。
この品種は、果実が小振りで甘みが強く、とてもおいしい柿です。また一番の特徴は、種が入りにくいところですね。気仙地方以外で栽培するとなぜか種が入ってしまいます。
気仙小枝柿を作るまで様々な工程があり、収穫・皮むき・乾燥・粉だし(整形)が基本の流れですが、細かいところに生産者の様々な技や工夫がなされています。私も小枝柿を栽培し25年くらい経ちますが、毎年柿の状態を見極めて、ひとつひとつ丁寧に干し柿づくりをしています。
現状とこれから
昔から気仙地方には多くの柿の木がありますが、今は手入れされていない木が多くあり、また私たち生産者も若手が少なく、担い手不足が問題となっております。
長年培ってきた技術を次の世代に継承し、気仙小枝柿で盛り上がれるように魅力を作っていかなければなりません。
気仙小枝柿生産部会からの
ひとこと
皆さんに納得していただける気仙小枝柿を
これからも作っていきますので、
気仙小枝柿を是非一度
食べてみてけらっせん!!
メディア・受賞歴
メディアに掲載されました!
日本農業新聞(2014.12.23掲載)
JAグループ6次産業化商品コンテスト
菓子・スイーツ部門優秀賞
フード・アクション・
ニッポンアワード2015
入賞