お米の可能性
平沢 榎澄
一関市立一関小学校6年
祖父の家の田んぼには、何の作物も植えられていない場所があります。幼稚園の時に、
「田んぼに、どうしてお米を植えないの。」
と祖父に聞いたところ、
「国からお米を作ってはだめだと言われているからだよ。」と教えてくれました。普段から口数の少ない祖父でしたが、ことさらに何も話そうとしなかったことを印象深く覚えています。
昨年、学校の社会科の学習で、祖父がお米を耕作できなかった理由が国の減反政策による事を知りました。しかし、昭和四十年代から長年続けられた減反政策は、今年度から無くなり、お米を自由に耕作できるようになりました。これにより、お米の生産量が伸びるチャンスが大きくなると思います。
私はお米を毎日食べても飽きません。その理由は、白米を固めにたいたり、軟らかめにたいたり、麦や雑穀を混ぜてたいたり、米粉パンやおもちにしたりと、様々なバリエーションを楽しみながら食べているからです。そのため、飯の時にお米を食べないと、食事をした気になりません。そんな大好きなお米の生産量が減少していかないように、どうしていけば良いのか、どんな可能性があるのか、私なりに二つ考えてみました。
第一に考えられることは、現在の世界の和食ブームを利用し、販売数を増やすことです。
最近、テレビや雑誌では、和食の人気について報道されています。フランスなどのヨーロッパの国々や中国では、和食が日常の食生活の一部となっているとのことです。そうした国々に対して、和食ブームという絶好のチャンスを活かし、世界最高品質と言われる日本米の輸出量を増やすことを、行政などと協力しあい、進めていくことです。日本米の良さと安全性を世界中の人々に知ってもらうことで、販売してもらえる国と販売量を増やしていけるのではないかと思います。
二つ目は、日本酒の世界進出と一緒に、日本酒の原料である米の品質向上、改善を図ることです。そうすることでおいしい日本酒を作り、世界中の人々から日本酒がみとめられ、販売数の増加が期待できます。
最近、元サッカー選手の方などが、日本酒の世界販売を実施し、世界の日本酒にしようと頑張っています。日本酒の原料はお米です。世界進出に伴って、外国人の味覚に合うお米の品質改善を行うことで、販売数の拡大に貢献できるのではないかと思います。
近年、お米の消費量は減少傾向にあります。本気で考え、今までにないアイディアを出せば、消費量を増加させる方法はたくさんあると思います。なぜなら、日本のお米は農家の方々の努力の結晶だからです。そのような日本のお米を誇りに感じ、毎日おいしく食べていきたいです。